MONOKIRI 35mm

フジフイルムのカメラを中心にモノ切りブログ

ようこそ『野鳥撮影の世界』へ


タイに住んでる僕が野鳥撮影を始めてからこれを書いてる時点でもうすぐ2年。野鳥撮影を初める時に買ったフジの望遠ズームレンズ「XC50-230mm f4.5-6.7 OIS II」を軸にフジのカメラで始まった僕の野鳥撮影を書いてみようと思います。フジのカメラでもそれ以外でも僕と同じように野鳥撮影をしてる人や、これから野鳥撮影を始めようと思ってる人の何か感じる記事になれば嬉しいです。

 

Fujifilm X-E4にXC50-230mm f4.5-6.7

 

「僕の野鳥撮影はこうして始まった」

野鳥撮影を始める人は『野鳥撮影のためにカメラを買う人』と『今持ってるカメラで始める人』の大きく分けるとこの二通りなんじゃないかと思う。僕の場合は後者で、僕は音楽活動をしていて、ライブハウスで一眼レフやミラーレスカメラを持ってライブ写真を撮ってる人たち見て、僕も同じように他のバンドのライブ写真を撮ってみたいと思ってフジフイルムのX-E4を購入した(一眼レフのNikon D80は持ってましたが)。


野鳥を撮ってみようと思ったのは些細なキッカケで、僕の住むコンドミニアムの部屋のベランダから毎日のようにツバメやカラスの飛んでる姿が見えて「このカメラでも撮れるのかな?」と。野鳥を撮る事を想定して買ったカメラでもないし、手元にはXC15-45mmとXF35mm f1.4のレンズしかなく焦点距離の長いレンズは持ってなかった。フジで野鳥撮影に向いてるレンズとなると当時はXF100-400mm f4.5-5.6と、XF150-600mm f5.6-8の超望遠ズームの2本ぐらいしか無くて、どちらも値段は20万円以上。今となってはレンズの値段にも慣れてしまった部分はあるけど、当時の僕にはとてもじゃないけど「野鳥を撮ってみたいからじゃぁ買おう」と思えるような値段では無かった。

 

高いレンズは買えない、だけど野鳥は撮ってみたい。そこで僕が野鳥撮影用に最初に買ったのがフジのキットレンズでもある望遠ズーム「XC50-230mm f4.5-6.7 OIS II」。『野鳥撮影は600mmで標準レンズ、最低でも400mm以上』と言われたりもするけど、XC50-230mmは35mm換算で望遠端345mm。400mmには少し足りない。それでも手持ちのレンズよりは十分長くて見た目にも大きなレンズ。何より値段が安かった。

 

X-E4に装着するとけっこう大きい


▼XC50-230mm f4.5-6.7 望遠ズーム

 

新品でも実売価格で5万円ぐらい。以前まではフジのカメラとセット販売されてたレンズの一つで、カメラを買った後にこのレンズだけ売る人も多かったせいか僕が住むタイでは中古が多く出回っていて、僕はすごい安い値段で手に入れることが出来た。日本でも中古で沢山出てるし望遠域のズームレンズと考えれば新品でも十分安い値段だと思う。フジ以外のカメラでもこういう比較的安いズームレンズが出てるはず。

 

野鳥との距離はそれなりにあるので多少なりとも長いレンズは買わないと始まらない。僕はこうして望遠レンズを手に入れて、僕の野鳥撮影が始まりました。

 

「鳥が撮りたくて」
Fujifilm X-E4 / XC50-230mm f4.5-6.7

ベランダから見える夕暮れ時のビル群を飛び回るツバメたち。XC50-230mmを買ってからの数日は毎日ベランダに出ては遠くのツバメたちを撮ってました。(2022.08.24)

「ハイウェイのカラス」
Fujifilm X-E4 / XC50-230mm f4.5-6.7

ベランダから見えるハイウェイを追いかけっこするように飛んでいく二羽のカラスをレンズで追いかけながら撮影した一枚。多分これが僕が撮った最初の飛翔写真。写真の出来とか抜きに飛んでる鳥が撮れた事がこの時は嬉しかった。(2022.08.24)

「サファリワールドのフラミンゴ」
Fujifilm X-E4 / XC50-230mm f4.5-6.7

“鳥と言ったら動物園”だろうと、バンコク郊外にある『サファリワールド』に行って撮影したフラミンゴ。この頃は正直、どこにいるのが野鳥でどこにいるのは野鳥じゃないみたいな概念も無かったし、そもそも野鳥がどこにいるのかもよくわからなかった。ただ僕が撮りたいのはこういうのじゃなかったようで動物園に行ったのはこの一回きり。でもトラやイルカもいて動物園は普通に楽しかった(2022.09.12)

 

バンプー保養地のアジサシ」
Fujifilm X-E4 / XC50-230mm f4.5-6.7

沢山のカモメが集まることで有名な『バンプー保養地』で撮影したアジサシの飛翔写真。AFが追いつかずマニュアルで撮影。当時はこれが撮れた事が、初めて野鳥の飛翔写真らしい飛翔写真ですごい嬉しかったのを今でも覚えてます。(2022.11.18)

 

「優雅にユリカモメ」
Fujifilm X-T5 / XC50-230mm f4.5-6.7

アジサシの写真と同じく『バンプー保養地』で撮影。ただしカメラはX-T5。同じレンズでもカメラでAF性能も解像感も大分違う。この撮影の頃から僕はカメラをX-E4から今も使ってるX-T5に替えて、その後レンズも新しくしてと、僕の野鳥撮影心が本気になっていく分岐点のような時期だったんじゃないかと思う。(2022.12.09)

 

「フクロウ -交流-」
Fujifilm X-E4 / XC50-230mm f4.5-6.7

時系列で言ったら動物園に行った後ぐらい。今でも野鳥撮影で訪れるタイのバンコクにある自然公園『ロットファイパーク』で野鳥撮影をしてたタイの人たちの集まりに混ぜてもらって一緒に撮影したフクロウの写真。僕はこの時初めて飛翔シーンは連写して撮る事や、野鳥が飛んでくる位置を想定しての置きピン撮影なんかを教わって知りました。この日の撮影が後の僕の野鳥撮影でも大きな一日となって、撮影ツアーに誘ってもらったり、先月行ってきたばかりのタイ最大の野鳥王国「ケーンクラチャン国立公園」も、この時に出会った人にガイドさんを紹介してもらって撮影しに行ってきました。(2022.10.03)

 

ケーンクラチャン国立公園での野鳥撮影

www.monokiri.net

 

XC50-230mmで野鳥撮影してた頃

 

「野鳥撮影の世界」へ

僕はXC50-230mmの望遠ズームでいろいろな所に行っていろいろな撮影を体験して、決してベストと呼べる性能のレンズでは無かったけど、その都度、自分のできるベストな撮影をこのレンズで心掛けたし、AFが追いつかない時はマニュアル撮影など工夫もした。もちろん最初から高い良いレンズを買ってたら必要のない努力だったかも知れないけど、段階を踏んだことで僕は野鳥撮影の方法や、カメラやレンズの使い方(価格に対する理解も)、そして自分に何が足りて何が足りないのかなどいろいろな理解度が格段に増したんじゃないかと思う。


何より、野鳥が撮ってみたいと思ったその時の僕がすぐに手に入れられるレンズがこれで少しでも早く野鳥撮影を始めたかった。写真は撮れば撮るほど上手くなるのなら、少しぐらい焦点距離が短いレンズだってそれを持って早く始めた方がそれだけ早く上達できる。見た事ない野鳥との出会いも今この時だけかも知れないし、同じ趣味や情熱を持った人との出会いだってもしかしたら今しか無いのかもしれない。

 

XC50-230mmを僕は半年ほど使ってレンズを買い換えた(今はX-T5にタムロン150-500mm f5-6.7)。XC50-230mmでその時の僕が撮れるベストは撮れるだけ撮ったし、次にステップアップしても良いと思えるとこまではこのレンズで僕自身を引き上げた。野鳥撮影の初めてのレンズに「XC50-230mm f4.5-6.7 OIS II」を選んだことは今でも良かったと思ってる。フジに対する僕の愛着はこのレンズとの時間がとても濃かったからなんじゃないかとも思う。

ちなみにXC50-230mm f4.5-6.7のAFは速くありません。焦点距離もここ一番やっぱり足りない。その後XF70-300mmにしたら「こんなにAFスピード違うの??」ってぐらいには違ったので、、今なら予算に少し余裕があるなら最初から400mm以上の「シグマ100-400mm f5-6.3」なんかを選んでも良いかもしれない。それでもフジのカメラを使うならフジのレンズで一度はフジの写りと色を知っとくべき(これは他のカメラメーカーでも同じだと思う)。単純な写りだけならXF35mm f1.4を望遠にしたようなXC50-230mmのフジらしい写りは今でもとても好きです。

 

最後はXC50-230mmで撮影した写真を何枚かアップして終わりにします。

 

 

田園のシラサギ

アジサシの帰路

シロガシラトビ

▼下の写真5枚は「FUJINON LENS GALLERY」に掲載されました。

大きな生き物「ニタリクジラ」

野生のゾウ

本気のユリカモメ

逆光の中で

フクロウの森
(僕の一番のお気に入りです)

 

▼XC50-230mm f4.5-6.7 望遠ズーム

▼今使ってるカメラです。



ようこそ『野鳥撮影の世界』へでした。



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