MONOKIRI 35mm

フジフイルムのカメラを中心にモノ切りブログ

【XF100-400mmで猛禽撮影】フジの望遠レンズ完結編

X-T5にXF100-400mmと休憩中のカフェで一枚

年末ようやく仕事もひと段落ついて、少し日が空きましたが自分なりの「フジの望遠レンズ」でのあれこれを書ききりたいと思います。

ということで完結編です。


XC50-230mmのレンズからのアップデート。今年の悩みは今年中にということで、、現在のフジAPS-C機用の超望遠レンズではXF150-600mmの次で2番目、タムロン150-500mmを入れると3番目に長い望遠ズームレンズ「XF100-400mm f4.5-5.6 R LM OIS WR」をレンタルして、タイでもそれなりに大事なイベント事の12月24日、25日のクリスマス2日間とも、彼女にも渋々つきあってもらって、望遠レンズのテストをしに猛禽撮影に行ってきました。なので今年のクリスマスは鳥ばっか追っかけまわしたクリスマスデーとなってしまいましたが、、ちなみにフジ用の望遠レンズはすべてある程度は触って試しており、一番望遠端の長いXF150-600mmもレンタルして撮影しに行った事があるので、良し悪しみたいなのを測る自分の中の物差しは多少はあるかなと思います。

撮影場所。けっこうな数のトビとノスリ。。

僕の住むバンコクから車を飛ばして1時間ちょっとの海と繋がる田園地域サムットサーコーンで手持ちで振り回しながらの撮影。ここは前に訪れた時に、けっこう猛禽類が飛んでるなーと思って、要チェックしてました。まさかここまでいるとは思いませんでしたが。。あまり鳥の種類とかに詳しくはないのですが、ここにいる猛禽類はトビ(シロガシラトビ)やノスリのようです。タカはいないっぽいですが、かなり撮影のし甲斐がある鳥の数です。ただこの地域は鳥が集まってくるのがけっこう日が落ちた時間帯で、そこがちょっとF値の暗いレンズには厳しいところ。

 

XF100-400mmで撮影。四枚ともトリミング無し

水面近くを飛んでる時の写真

XF100-400mm f4.5-5.6 R LM OIS WRについて

左はXC50-230mm、右がXF100-400mm


このレンズはやっぱり大きくて重いです。僕がそれでもXF150-600mmやタムロンの150-500mm含めて、400mm以上のズームレンズを検討してたのは、「野鳥撮影は望遠側があればあるほど良い」や「野鳥撮影は600mmが標準。最低でも400mmは必要」などのお言葉をいただいてたのと、僕自身もXC50-230mmを使ってて望遠側の足らなさを感じてて、もしXF70-300mmのレンズにアップデートしても、70mm長くなるだけだから、それじゃあまり今と変わらないんじゃないか?というのがあって、重いし、大分良い値段するけど、長い目で見たら400mm以上は最低でも買っといた方がいいんじゃないかと。そう思って散々悩んでたわけですが・・・

今回使って、自分の中ではっきりわかったこと(XF150-600mm使ったときも大体わかってはいましたが、、)、手持ちでガンガン動き回って撮影したい人(つまり僕)にはXF100-400mmのレンズは大きすぎるし、重たすぎるし合わない。もちろんXF100-400mmも手持ちで撮影できるし、動き回れるちゃぁ動き回れるんだけど、僕はこのレンズで片手では撮影することはできなかった。ゴツいアメリカ人とかだったらできるのかも知れないけど、僕は・・無理でした。それとレンズだけのためにでかいカバンとかリュックを背負いたくない。

よは焦点距離以上に機動性が自分の中で重要だった。もーこれに尽きるんだけど。。一応実際使ってみてのレンズ自体の感想も。

 

オートフォーカス
想像以上に、オートフォーカスの性能が良かった。けっこう古いレンズだからAFスピードは何だかんだ遅いのかなと思ってたけど、遠いところを飛んでる鳥も近いところを飛んでる鳥も、なかなかにフォーカスがすぐに合って追従もちゃんとしてくれます。手持ちなのでレンズの大きさとか重さの影響もあるかも知れないけど、XF150-600mmを使った時よりもAFは良かった感じがしました。直近で触ったタムロン150-500mmよりは大分良かったと思う。

<写り>
フジフイルムのフォトギャラリーとかで見たことあるような、『ザ・フジ』というような写りをしてくれます。XF35mm f1.4とかと同じ血統を感じます。よはちょっと写りの雰囲気が古いとも言えるかも、、良く言えばフジの伝統的な写り(色味)だし、悪く言えば、少し昔の写真みたいな古い写りなのかな。でもこの写りは好き。ただ、400mm側で開放F5.6はよくレビューなんかでも言われてるように、確かに少し甘い写り(わかりやすく言えば少しボヤボヤしたシャキッとしない写り)をするので、撮影中はずっと少しF値を絞って使ってました。なのでXF100-400mmはf4.5-5.6のレンズではあるけど、感覚的にはf4.5-6.4とかf4.5-7.1のレンズだと思った方が良いのかな。なのでやっぱりレンズは少し暗め。


<操作系>
フォーカスリングの位置とか、絞りリングとかの位置が、どれも微妙に場所の位置が悪くて扱いづらい。とくに手持ちだとマニュアル撮影はかなりやりづらい。XF150-600mmのレンズでは感じなかったから、設計が古いんだと思う。ただXC50-230mmには付いてないフォーカスリミッターはすごい便利。飛んでる鳥を撮るのにフォーカスリミッターが重要なことをXF100-400mmを使ってようやく実感しました。フォーカスリミッターで「5mm-∞」にしておくと、空の上とかフォーカスしたいところにAFがいてくれる。XC50-230mmはなんかあると、フォーカスが近くまで戻ってまた帰ってみたいな動作をするので、これが無いだけで、撮影したい瞬間の撮影機会が大分増えました。焦点距離以外にもこういった部分がXC50-230mmには無いシステムですね。


<被写体検出AF【鳥】について>
これはX-T5やX-H2とかからの機能になるけど、AF【鳥】とXF100-400mmの相性があまり良くないように感じた。これは飛んでない鳥の時でもAFの枠は合ってるんだけど、撮った写真は細かく機械ブレしたようなというか、あまり解像してない写りになる。XC50-230mmではその感じが無かったから、XF100-400mmのせいなのか、レンズの焦点距離が長すぎるのが問題なのかはわからないけど、とにかく満足いく写真が撮れなかったので、途中からAF【鳥】はOFFにして、追従させるときもトラッキングのみで鳥を追って撮影。まぁそうするとせっかくX-T5についてる被写体検出AFの意味は無くなるんだけど。。

 

【総評】
それぞれの用途とか撮影スタイルでも変わってくると思うし、僕も当初XF100-400mmは検討してなかったけど、たまたまタイでも良い値段で中古が売りに出てて予算含めて選択肢に入ってきての、XF100-400mmを一度レンタルして使ってみて、そのうえで最終決断しようとなったわけですが、これは実際XF100-400mmとXF150-600mmを使われてた方からも、その方のブログで相談させてもらった時にアドバイスされた言葉でもあるんだけど、これから買うなら少し無理してでもXF100-400mmよりXF150-600mmを買った方が良いと。よは望遠側があればあるだけ欲しくて検討してるのだから、一番上のを買った方が最終的には悩みも解消されて良いと。逆に撮影機会や機動力を重視するのならXF70-300mmを買うのが良いと。XF70-300mmも1.4倍のテレコンバーターを付ければ一応は420mmになるし、クロップだけどX-T5のデジタルテレコンでも1.4倍に拡大して撮影することはできるので。

 

ということで4カ月ほど、悩みに悩んだ超望遠レンズですが、2022年も終わるギリギリでフジフイルムの「XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR」に決めました。

購入したXF70-300mmです。

XF70-300mmで撮影した飛んでるサギ

いつも撮影に行く公園にXF70-300mm付けて試しがてら朝から撮影に行ってきましたが、XF70-300mm良いですよ。AF【鳥】で飛んでるサギにもしっかりフォーカスが追従してくれます。この公園のサギはXF150-600mm、XF100-400mm。それと自分が使ってるXC50-230mmで経験ありますが、断トツでXF70-300mmがガッチリ撮ることができます。カメラを片手で持ってコントロールしながら撮れるのも大きいのかなと思いますが、何にせよなんとか今年中にカタが付きました。

 

来年はちょっとシルバーアクセとか洋服とか筋トレで使ってるモノとか、もっといろんなカメラ以外のモノも書いていこうと思います。

僕のたわいもないブログにお付き合いいただきありがとうございました。
来年もぜひ暇な時間があったら見てやってください。

それではみなさま良いお年をお迎えください。

フジの望遠レンズ完結編でした。

 

▼XF100-400mm f4.5-5.6

 

▼僕のオススメはXF70-300mm f4-5.6