その3からの続き
悩んだ末にXF70-300mm f4-5.6のレンズを手放すことに。
悩んだのは買ったばかりだという事(基本買うまでに相当悩むけど、一度買ったら長く使い続ける方)、それとこのレンズより上になるとどのズームレンズを選んでも一気に値段が上がる事、そのどのズームレンズを買っても今持ってるカメラバッグには入らない大きさになる事。それでも手放そうと決めたのは、もうこのレンズでは自分の気持ちが満たされなくなってしまった事。焦点距離も、写りも、もう全部。強いて言えば至近距離での蝶やトンボの飛翔撮影用に残しておくことも考えたけど、とにかくこのレンズを一度手放さないと、気持ちの部分で次へ行けないなと。
買って一カ月ちょっとと、まだほぼ新品みたいなもんだし、タイでフジフイルムで野鳥撮影などをおこなうタイ人にはけっこう人気なレンズということもあって(言ってもタイと日本では物価価値が違うので、普通のタイ人にとってはXF70-300mmも超高級レンズ)、少しだけ安い値段にして自分で売ったら一日で売れた。あまりの速さにもしかして売らない方が良かったのかもと少し後悔もしたけど、、
結局、買ってすぐの頃に海に行った時に海岸から撮影したサギの写真がこのレンズでの一番の満足点で、そこからは手放す日までどんどんどんどん気持ちも写りも下がっていったように思う。考えてみるとこのレンズが悪いというより、このレンズを持ったことで、一つ上のフィールドで撮影ができるようになって、その現場で本気で野鳥撮影をしている人たちや、彼らが手にしてるカメラやレンズ、そして彼らの撮った写真なんかをこの目で見てしまった事が大きんだと思う。どんなに頑張っても、カメラの設定や三脚を持ち込んで人一倍鳥に近づいて撮影しても、RAWで撮影して現像ソフトで試行錯誤しても、鳥の写りは小さいし、写真全体の写りも解像感も全然納得いかなくなってしまって、もーほんとカメラ事やめようかなと思ったぐらい、憂鬱な日々を送ってたから。。あーだこーだの前に自分の仕事にも、音楽活動や自分のプライベートにも、そして横にいる奥さんとの関係にも、すべてに精神的に良くない。もうこりゃこのレンズ手放さないと俺自身がダメになると。
とにかく手元から望遠ズームがすべてなくなった。明日から時間があっても手元にはXF35mm f1.4やXC15-45mm f3.5-5.6の短いレンズしかないから野鳥撮影にも行けない。でもなんか少しだけスッキリした。
レンズを売って金もある。X-T5のカメラもそれ以外のレンズも仮に全部売ったら、キャノンでもソニーでもカメラごと乗り換える事だってできる。
一度気持ちをフラットに、この先もフジフイルムで野鳥撮影を続けるのか?それとも他のカメラメーカーに乗り換えるのか?それとも野鳥撮影自体をやめるか?
いろいろな選択肢を持ちつつ、まずは400mm。フジのXF100-400mm f4.5-5.6の超望遠ズームレンズをレンタルショップで借りてみることにした。
その5へと続く
もう一個のブログで「鳥撮り物語」も更新してます。