MONOKIRI 35mm

フジフイルムのカメラを中心にモノ切りブログ

バージョン: 3.01『アップデートしたX-T5を持ち出して』



ついに!2024年4月25日、待ちにまった僕の使ってるミラーレスカメラのフジフイルムX-T5のファームウェアがバージョン3.01へのメジャーアップデートがありました(X-H2やX-S20も同様)。


▼フジフイルムX-T5ファームウェアページ

fujifilm-x.com


『フジの野鳥撮影』最大の難問オートフォーカス


先のフジフイルム新作発表会『X Summit 2024』の中でも告知されてたX-T5のファームウェアアップデート。今回12項目からなる大幅なアップデートでした。X Summitの中では新フィルムシュミレーション「REALA ACE」の搭載も告知されてましたが今回のアップデートには含まれず。が、そんな事は僕にとっては差ほど大きな事ではなく(いずれ搭載されるんだろうし)、僕にとっての一番の目玉は何と言ってもAF性能の改善!

AF性能の改善

1)フォーカスモードAF-Cにおいて、ピントを外しやすいシーンでのAF追従性が向上しました。

フジフイルム公式より


今までも何度かAF性能に関するアップデートがありましたが、強いて言うほどの違いも感じられず、やっぱりフジのAF性能は決して良いとは言えない。たーーだ!今回のファームウェアアップデートに関してはフジも相当力入れてくるだろうと思ってました。


“フジフイルムプライド”

理由はX-T5やX-H2なんかと同じ画像処理エンジン「X-Processor 5」を積んだフジの最高峰ラージフォーマットGFXの新型「GFX100 II」が2023年9月に発売されたこと。そして同じ画像処理エンジンを積んだフジの人気シリーズX100の新型「X100VI」が今年3月に発売されたこと。特に「GFX100 II」は、フジフイルムの心臓みたいなカメラだから、GFX用の500mm単焦点の発売も予定してる事やネイチャーフォトに力入れると公言してるフジが「GFX100 II」を出した今、AF性能の改善は相当力入れてくるだろうと想像してたからです。当然、同じ画像処理エンジンを積んでる僕のX-T5のAF性能も同様に改善されてくるだろうと。

という事で、X-T5をバージョン3.01にアップデートした週末の27日に朝からタイのサムットプラカーンにある『バンプー保養地』にタムロン150-500mm F5-6.7の超望遠ズームを付けて野鳥撮影に行ってきました。

 

マレーシアセンニョムシクイ

キビタキ

コサメビタキ

クロラケットオナガ

キバラタイヨウチョウ

チゴモズ

ノドグロサイホウチョウ

ハイバラメジロ

ムジセッカ

ナンヨウショウビン
@F/6.7 1/6400s ISO-2000 500mm (35eq.750mm)

クロハラアジサシ
@F/6.7 1/2500s ISO-640 500mm (35eq.750mm)

インドトキコ
@F/6.7 1/6400s ISO-800 500mm (35eq.750mm)

チャガシラカモメ
@F/9 1/2500s ISO-640 500mm (35eq.750mm)

ズグロカモメ
@F/6.7 1/6400s ISO-3200 500mm (35eq.750mm)

クロハラアジサシ
@F/6.3 1/6400s ISO-1000 334mm (35eq.501mm)

ユリカモメ
@F/6.7 1/2500s ISO-1600 500mm (35eq.750mm)

タイのバンプー保養地にて(iPhone 11)


カモメとアジサシの名前は若干怪しいですが、、それは置いといて「フォーカスモードAF-Cにおいて、ピントを外しやすいシーンでのAF追従性が向上しました。」のアップデートですが・・・

AF性能の改善は、ありました!!

撮っててはっきりわかるオートフォーカスの改善。ちょこまか動く小鳥たちの至近距離での撮影でもしっかりAFが追従してくれます(60点ぐらいだったのが85点ぐらいになった感じ)。カモメやアジサシの飛翔撮影では今までだったら途中でAFが外れてしまうのが、ちゃんと外れず追従し続けてくれます。撮ってた感覚としてカモメやアジサシだったら(なのでシラサギなんかの野鳥も)、ほぼすべての飛翔シーンでX-T5でもしっかり撮りきれるんじゃないかと思いました。撮ってて確かに感じる「AF性能の改善」。X-T5でのAF関係のアップデートでは今回が初めて実感としてちゃんと変化を感じれたかも知れません。

ただ、フジのAFこれで全てOKかと言われれば、そうは言えない部分もあります、、

 

<残念だったところ>

カモメやアジサシの飛翔でのAF追従性や、木の枝に止まってちょこまか動く小鳥たちの動きには大分AF性能が改善されたと思います。今回のアップデートで機能としては十分満足な領域になったんじゃないかなと。ただし木の枝からの急な飛び出しなんかでは今までとほぼ変わらず決して満足なAF性能になったとはいきませんでした..

▼こういった飛び出しシーン(キビタキ



AFの追従性は大幅に改善されたけど、AFの初動の速さとか瞬間的なキャッチ力という部分では、正直そこまでAF性能の改善は感じれなかった。アップデートしてまだ試せてないけどカワセミの飛び込みシーンなんかでは、今まで同様になかなか厳しいんじゃないかなと。AF追従性は上がったけど、AFスピードは差ほど変わってないように思います。

 

<良かったところ>

AFスピードは差ほど変わってないと言っても、AF追従性が向上した今回のアップデートでフジの野鳥撮影での出来る事の幅はぐんと広がったように思います。すばっしこい鳥でもAFがしっかり追従してくれるし、カモメやアジサシなんかの飛翔では撮っててAFのストレスはほぼ無く、撮れる撮れないで何度もトライするような撮影じゃなくて、撮影そのもにより集中できるようになったと思います。カワセミどうこうはあるけど、AF追従性は確かに上がった。X-T5もだけど、X-H2やX-S20で野鳥撮影してる人なら誰でも実感できるレベルの今回のアップデートだったと思います。

 

【まとめ】

Fujifilm X-T5にタムロン150-500mm f5-6.7


僕は特にここ最近、いろんな所に遠出して野鳥撮影をして、初めての場所で初めて出会う野鳥を前に一回、二回しかない飛翔の瞬間にX-T5を構えて感じた事は「フジのカメラはチャンスに弱い」。もうこれに尽きるし、その理由のほぼすべてがAF性能なんだと思う。

フジの掲げるネイチャーフォトに適したカメラ。自然での撮影は瞬間とのめぐり逢いなので、防塵防滴に適してようが、どこにでも持ち運べるボディサイズだろうが、色表現豊かなフィルムシュミレーションを搭載してようが、撮れなきゃ意味がない。今回のアップデートで確かにAF性能は上がったけど、それでもその一瞬を撮れるカメラにならないとネイチャーフォトでは意味がない。


100万円越えするフジの超フラグシップ機「GFX100 II」の名誉のためにも。フジフイルムというカメラメーカーの誇りのためにも。当然X-T5のためにも。そして数あるカメラメーカーの中からフジのカメラを選んだ僕も含まれる僕たちのカメラ選択に間違いがなかった事を証明するためにも、あと10回ぐらいアップデートしてくれても全然文句はありません。是非アップデートを繰り返してX-T5やX-H2(X-H2sも)、X-S20などの現在のカメラで成し遂げてほしいです。チャンスに強いフジのカメラを期待してます!

 

 

▼このカメラとレンズで撮りました。

▼フィルムシュミレーションはこれでマスター

 

バージョン: 3.01『アップデートしたX-T5を持ち出して』でした。

 

 

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