
「ニコンで野鳥撮影」
タイで野鳥撮影を始めて3年半。Fujifilm X-T5にTamron 150-500mmの超望遠ズームでは丸3年撮影してきました。そしてついに・・・かどうかは謎ですが、フジからニコンに入れ替えてNikon Z8に180-600mmで新たに野鳥撮影を始めました。


この3年半の間、フジのカメラで相当追い込んで野鳥撮影をしてきた自負はあります。カワセミの飛び込みも、空を舞うトビやタカの姿も決して撮れないわけじゃない。だけど自分の求める写真にはどうしてもたどり着けない。もう一歩突き抜けたい。「機材に頼れる部分は頼りたい」と半年から1年近く各メーカーいろいろ検討し、実際いくつかレンタルもしました。
タイでキヤノンEOS R6 MarkIIIをレンタルして野鳥撮影で試した時に、電子シャッターの歪みがどうしても気になって(この時点でZ6IIIやα7Vも候補から外れた)、残された選択肢はもう積層型センサーのカメラのみ。中古でSony α1(a1IIは予算的に無理)かZ8、もしくはOM-3に300mm f4。それか自分の使ってるX-T5をX-H2sに入れ替えるか、最後は直接店に足を運んで自分の感情に素直に従おうと、しっかりとは決めないまま、タイから日本へ一時帰国。



日本に到着後、そのまま新宿西口のカメラ街へ。ヨドバシカメラ、ビックカメラ、マップカメラ、そして南口にあるカメラのキタムラと回ってカメラ見たり、値段やポイント還元率を調べたり、店員さんに質問して話を聞いたり。特に新宿という事もあるかもしれないけど、日本は全メーカーの実機が店頭で実際見て触れる。タイだとカメラフェアにでも行かないとなかなかこれができない。
一応、今までにも気になるカメラは全部触ったことはあるけど、自分自身が購入意欲を持って触りに行ったのは今回が初めて。

最初に訪れたヨドバシカメラでZ8に触った瞬間にビビビビ「これだろ!」と、思いのほか心が決まるのは早かった。性能とかスペックどうこうの前にまずこの見た目、いで立ち。α1でもOM-3でも、X-H2sでも無く、僕にはZ8だろうと。しかも翌日2月13日からはニコンの「キャッシュバックキャンペーン」がスタート。Z8、180-600mm共にキャッシュバック対象。タイミング含めて、これが僕の選択すべき運命なんだろうと感じた。

ちなみに悪あがきはしました。「SHOTEN XTZ」というフジのXマウントレンズがニコンのZ機で使える電子マウントアダプター。これを使って本体だけZ8にできないかなと、、なんせ全部買うとなると80万円ほど掛かりますので。ただ試してわかった。これじゃないと。一応AFも効きはするけど、何かが違う。使ったことも無いのに偉そうなことを言うと、『ZレンズにあらずんばZ機にあらず』...。Z8を買うなら僕の中では純正レンズ一択。

日をまたいで、またいで、またいで・・・2月16日。マップカメラに行って買ってきました!Z8と180-600mm f5.6-6.3、バッテリーは替えで2個プラスして購入。野鳥撮影専用ではあるけど、一応標準レンズも一本買っとこうと後日40mm F2も購入(これもキャッシュバック対象)。CFexpressカードはZ8購入者はニコンのキャンペーンで後日貰えるみたいなので買いませんでした。
Z8購入直前にも1時間ほど奥さんとカフェに行って悩みました。本当にZ8で良いのか?AFは問題ないか?秒20コマの連射で大丈夫か?今年新しいZ9IIが出るんじゃないのか??等など、、Z6IIIに100-400mmは試したことがあるけど、Z8も180-600mmも試したことがなかったので、感覚的なイメージはできても、リアルな部分は購入してからの一発勝負。奥さんから「X-H2sにボディだけ買い替えたら?」と提案もされたけど、もうここまできたら自分のビビビビを信じようと。Z8でダメなら俺がダメ。これでダメなら野鳥撮影もやめてしまえと・・

ということで、Z8初日。東京から先輩の家まで車飛ばして遊びに行った木更津にて初めてのミサゴ撮影。カメラ設定とか細かい部分はまだ調べてないので、とりあえず鳥認識だけONにしての撮影。
<Z8初日 初めてのミサゴ>











ネットで木更津の海の周りにはツグミがいると書いてあったけど、本当にいました。しかしZ8での初日。Z8すげーなと。AFの食いつきが凄い良くて、なんでも撮れるじゃんって。180-600mmもズームの筒が伸びないし持ちやすい。Z8に180-600mmは重いけど重くないという感覚で。野郎なら片手でも持ってられる(女性は無理だと思うけど)。多分ボディとレンズのバランスがすごい良いんだと思う。
【良かった点】
AFの効きが想像以上に良かった。AFがと言うより狙いやすい、ピントが合わせやすいという感覚かもしれない。Z6IIIを試した時にはなかった感覚。どちらも同じ画像処理エンジン「EXPEED 7」を使ってるわけだから、積層型による処理速度とかの違いがあるのかもしれない。
【気になった点】
帰って撮影したRAWデータを見て思ったのが、望遠端600mmで開放だとちょっと鳥の周りに色収差が出やすい。それと空の色(青色)が少しクセのある色の出方するなと。初日でここら辺が少し気になったので、次回は望遠端では少し絞るのと、カメラ側のホワイトバランスも青を少し調整しました。
ただ、空を飛んでる鳥を撮るのは別にZ8じゃなくても苦ではないわけです。重要なのはカワセミのような至近距離を素早く飛翔する野鳥の撮影。
そういうわけで、二日目はカワセミの飛び込みシーンの撮影に行ってきました。
<Z8二日目 カワセミの飛び込み>



















ドゴーンと一撃!いやーZ8とんでもない破壊力。。まじでとんでもない破壊力です。着いて早々、手持ちでファインダー覗きながらサクっと撮れてしまいました..。カワセミってこんなイージーだったか、、
カワセミの飛び込み写真で有名なアラン・マクファディン氏がNikon D4で6年掛かった写真をZ9にしたらわずか数分で撮れたなんていう逸話がありますが。まさにそんな感じで、X-T5で散々苦労したカワセミの飛び込みシーンが、Z8だといとも簡単に撮れてしまいます。。カワセミの飛び込みはタイでも日本でも苦労してきたので、嬉しいような切ないような、、少し複雑な気持ちもありますが...。Z8にしてほんと良かったなと、一人感動を噛みしめるカワセミ撮影となりました。
【良かった点】
1)枝に留まってるカワセミにAFを合わせたまま待機していても、ピントが後ろに引っ張られたりしないので、置きピンから飛び込む瞬間に親指AFでAF起動みたいなトリッキーなことをしないでも、撮影することができました。これはカワセミ撮影では、かなり大きなアドバンテージだと思う。
2)シャッタースピード1/4000が普通にいけるようになった。多分1/5000も普通にいけると思う。X-T5にTamron 150-500mmでは1/3200が限界だったので、フルサイズの恩恵が大きいのかもしれない。
【気になった点】
カワセミの白い羽の部分なんかがけっこう白飛びする、、これはZ8やZ9の写真を見て前から少し気になってたけど、なるほどカメラ自体が飛びやすいんだなと。ここは少しうまく付き合っていく方法を考えないといけない。



Z8を購入してから二回目の撮影。カメラ設定もまだしっかり触れてない状態だけど、僕が今まで野鳥撮影で使ったことのあるカメラの中では断トツでZ8が一番納得のカワセミ撮影ができました。これは自分の体験の事実として。
<Z8三日目 野鳥公園>
実家から車で40分ぐらいの東京大田区にある『東京港野鳥公園』。前からグーグルMAPで「野鳥公園」と表示されていて気になってた公園に初めて行ってきました。









野鳥公園と名のついた、大きな大きな『東京港野鳥公園』。一応有料です。季節が悪かったのか鳥少なめ、観光客は多め。撮影小屋なんかもあるけど、池の水も上がってるし、撮るものがほとんどなくて、野鳥王国タイから来てる僕としてはこれで『野鳥公園』と名付けられるのは、ちょっと不満です..w ただ白い梅の木に集まるメジロを撮るのは初めてで、タイと違って空の青もスカッと綺麗でなかなか良い写真が撮れました。
【良かった点】
この日は鳥も少なくて、撮りたいと思うようなシーンもそこまでなかったけど、家に帰って見直すとけっこうどれも絵力ある写真だなと(特にアオサギの写真とか)。よくニコンの写真を「説得力がある」と表現する人がいるけど、この絵力のことをいってるのかな?とそんな風に感じました。
【気になった点】
シジュウカラの写真のバックなんかで、Z180-600mmのレンズはけっこう背景の木や枝が二重線のような、ボケになりやすいなと。前側もバブルボケが少し出やすい。ボケ感は今まで使っていたTamron 150-500mmや、以前レンタルしたソニーの200-600mmの方が綺麗かなと思う。
そして日本でのZ8最終日(毎日撮りに行ってたわけじゃないけど)、日本に行ったら必ずカワセミ撮影で訪れる僕にとっての聖地のような場所。
<Z8最終日 カワセミニッポン>
















最終日は僕が日本で初めてカワセミを撮影した場所で締めくくりです。目を離してる隙にボスッと池に飛び込まれちゃったので、飛び込みシーンの撮影はできなかったけど、池を横切って飛んでいくカワセミにもAFがしっかり追従してくれました。日本で4日間Z8持ち出して野鳥撮影してみたけど、いやほんと撮れないものはない。
【枝被りでのAF】
Z8を購入する前に、ネットなんかで「ニコン機は枝被りに弱い」とレビューしてる人がいて、少し気にはなってたけど、問題なく撮影できました。厳密に言えばAFエリアをワイド(S)とかシングルポイントなんかの小さい枠にすればちゃんと合ってくれる。多分オートエリアで何もしないでも自動で合ってくれないのを「枝被りに弱い」と、そういうニュアンスなのかなと想像するけど、正直僕はそこまでカメラ任せの撮影を求めているわけじゃないので(フジで鍛えられたもある)、そこはまったく問題なし。
【トリミング耐性】
今まで野鳥撮影で使っていたFujifilm X-T5がapscで4020万画素で、Z8はフルサイズで4571万画素。X-T5と同じapscサイズにすると1936万画素なので、トリミング耐性はどうなのか?と少し不安だったけど、まったくと言っていいほど問題なかったです。


「Nikon Z8」
ニコンの準フラグシップ機となるZ8。僕は当初予算含めてα7VやEOS R6 MarkIII、それにZ6IIIなんかに興味があって、どうしてもシャッター歪みが気になって思い切って積層型センサーのZ8を選んだわけだけど、その決断は間違ってなかったと思います。Z8の見た目も造りも性能や野郎感満載のサイズ感も全部気に入ってます。ただ、価格はキャッシュバックがあるとは言え、僕の当初考えてた予算を完全にオーバーしました。。大人だからこそ、逆になかなか冒険しずらい金額。それでもここ何年か、もしかしたら僕の人生の中でも一番、二番の納得の買い物だったと思う。Z8までじ良いです。
基本的に僕にとってほぼパーフェクトなカメラだけど、強いてあげるならファインダー(EVF)は可もなく不可もなくという感じで至って普通。ただ576万ドットのZ6IIIは綺麗過ぎて覗いていて目が痛くなったので、369万ドットのZ8のEVFぐらいが僕にはちょうど良いのかもしれない。秒20コマの連射性能は、当初30、40コマぐらいあったら良いのになとは思ったけど、Z8の撮れ高が良いのか20コマでも全然問題なかったです。
普段タイで撮影していて、周りで良い機材使ってるタイ人のオジサンが多いので、一応全メーカーの野鳥撮影でよく使われてるカメラは一通り触ったことがありますが、それらと比較してもZ8に不満なし。あとは自分の野鳥撮影を追求していくだけだと思います。

「Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR」
ズームしても筒が伸びないインナーズームタイプの180-600mm f5-6.3の超望遠ズーム。レンズバランスが良いので使いやすいのと、見た目もなかなか良いです。ニコンには「S-Line」と呼ばれる上級タイプのレンズがあるようで、これは「S-Line」ではない凡庸タイプ?のレンズなんだと思うけど、写りもAFスピードも全然悪くないです。何より値段が魅力的。安いとこだと22万円ぐらい。よくこの値段にしてくれたと思う。フジからニコンに乗り換えられたのは、レンズの価格が手が出しやすかったのもあります。
ただ、レンズに関してはボケの感じ含めて、これがベストとまでは思わないけど、ベターな選択肢には間違いなく入れて良いレンズだとは思う。結局のところ気に入ってます。
▼三脚用にアルカスイスプレートも買いました。
将来的にも僕は600mm f4を買えることはないと思うけど、、400mm f4.5や600mm f6.3の単焦点レンズは状況で買うことがあるかもしれません。ニコンで良いなと思うのは、超望遠域の単焦点が比較的手が出しやすい値段なこと。それとニコンの超望遠域はどれもちゃんとコンセプトが感じ取れて、特に400mm f4.5、1.4倍テレコンを付けて560mm f6.3とか、よく考えられてるなと思う。
【Z8+180-600mm専用バッグ】



Think Tankの14L カメラバックパックもZ8に合わせて日本で購入。Z8+180-600mm専用に作られたんじゃないかというぐらい抜群の収まり具合(多分意識して作られているはず)。見た目も造りも機能性も、それに2万円ぐらいの価格含めて、最強の専用バッグなんじゃないかと思います。タイだとThink Tank高いんですよ,,,
▼Think Tank 14Lカメラバック
【まとめ】
ということで、ニコンZ8に180-600mmの超望遠ズームを買いました。Z8はすでに発売から2年以上経ってる機種ですが、鳥認識やファームウェアアップデートもそこそこ出尽くして、逆に成熟した良いタイミングで買えたのかもしれない。今まで使っていたフジ用のTamron 150-500mmのレンズは、Z8購入の足しに日本でそのまま手放しました(X-T5は手放さず手元にありますが)。つまりフジと二台体制で野鳥撮影をするのではなく、Z8に完全移行です。
フジで撮る野鳥写真の特に色味はすごい好きです。色だけなら今のところZ8で撮った写真よりも好みかもしれない。それでも色味だけでは、自分の求める写真と満足にはたどり着けなかったです。多分、自分で思っている以上に自分自身が相当真剣に野鳥撮影に取り組んでるんだと思う。その中で僕にはZ8が必要になったんだと。高い買い物ではあったけど。
今年はZ9IIが出るかもしれないし、その後はZ8IIも出るんだろうけど、10年現役で使い続けているOLYMPUS TG-4 Toughも手元にまだあるので、気合入れて手に入れたZ8も可能な限り長く使い続けたいと思います。ちなみに金額のことは満足感で若干どうでもよくなっちゃってます、、、
ところでこのブログ、始めた当初からフジの野鳥撮影にほぼ全振りなので、今後どうしたものかなと一人で勝手に悩み中...。ライブハウスでの撮影もすっかりSony ZV-1がメインになってしまったし、眠ってるXF35mm f1.4のレンズでも呼び起こして、またフジでも新しい撮影を模索してみようかなとか考え中です。
▼マップカメラ(僕は西口本店で買いました)
「ニコンZ8に180-600mmで野鳥撮影しました」でした。
▼見ていただきありがとうございます(良かったらポチっとお願いします)





