MONOKIRI 35mm

フジフイルムのカメラを中心にモノ切りブログ

FUJIFILM X-S20を触ってきた

新発ミラーレスカメFUJIFILM X-S20

タイのバンコクで開催された『X Summit 2023』のスピンオフとなるバンコクの主要4スポットで開かれたFUJIFILM X-S20で撮影した写真作品の展示イベント『FUJIKINA BANGKOK 2023』に行ってX-S20にも触ってきました。

 

タイバンコクで開催された『FUJIKINA 2023』にて

僕が使ってるX-T5より一回りまではいかない半回りほど小さなボディ。同じ黒でも質感とか雰囲気は大分違います。X-S20はプラスチック感強めで物としての出来はX-T5の方が大分良いかなと正直感じます。ただ機能としては一通り全部入ってて、新しく「自動被写体認識機能」が付いてたり、フラッシュやイヤホンジャックなどX-T5には無い機能もあって、画素数抜かせばX-T5より性能良いんじゃないかと思う部分もけっこうありました。

僕のX-T5と並べてみました。右がX-S20

僕はフジのミラーレスカメラは最初にX-E4を買って使ってたので、X-S20同様2600万画素とX-T5やX-H2などの4000万画素の違いは特に野鳥撮影なんかでは大いに感じてるので、画素数、それとカメラ本体のデザインの好み、この2点だけでX-T5推しとなりますが、その2点以外はX-S20もなかなか良いカメラだなと思いました。

価格で言うと前機種のX-S10が13万円。で、新型のX-S20が18万円。X-T5は23万円なので15万ぐらいでも良いのかな?とは思ったりもするけど、これだけ機能詰め込んで仮に15万円だったら、僕の使ってるX-T5との価格差がありすぎて逆にX-T5が高すぎるように感じてしまうかも知れません。

初心者にはX-S20の価格が高すぎるみたいな意見をどこかで見かけましたが、初心者というかミラーレスカメラを試しに買ってみたいという事なら中古で少し前の機種を探すのでも良いんじゃないかなと思います。ただカメラって1ヶ月も使えば初心者じゃ無くなるし、当初は意図してなかった撮りたいものとかが出てくる可能性もあるので、それに合わせて古い機種だと性能の物足りなさなんかも感じる事も大いにあり得るので、だったら最初からある程度ちゃんとした最新のカメラを買った方が結果的に長く幸せでいられるかも知れません。

 

最初に訪れた『FUJIKINA 2023』開催地の一つサイアム博物館

失敗とまではいきませんが、最初にX-E4を買った僕がまさにそうで、デザインとボディの小ささを気に入って、それとまぁ値段も考慮してX-E4を買いましたが、買った後に野鳥撮影に目覚めてしまい、特にAF性能には満足がいかず結局半年もしないでX-T5に買い替えてしまいました、、レンズの買い替えとか含めたら、まぁ大分金は使いましたので。。あの時すでにX-S20が出てて、もしX-E4では無くX-S20を買ってたなら、多分今もX-S20を使ってたんじゃないかなと思います。もしX-S10を使ってたらX-E4同様に間違いなくX-T5に買い替えてたと思います。


【X-T5と比べて】

これは良い意味でもありますが、X-S20は何となく究極の平気点って感じのカメラな感じがします。どの用途にも平均点があれば頂上目指さない限り困る事はありません。

X-T5が良いのは4000万画素とカメラ本体のデザイン、それと質感です。細かいことを言えばメカシャッターでの連写速度とかISO感度域とかX-T5の有利な点はいろいろありますが。わかりやすい違いはやっぱりモノとしての出来の違いかなと思います。でもカメラとしての平均点の感じはX-S20の方が上なんじゃないかと思います。

ただ正直X-T5やX-H2を欲しい人はX-S20とは迷わないと思う。そうなると前機種のX-S10だと思うけど。予算が許すなら迷わずX-S20かな。AF性能は第5世代と第4世代のカメラとでは超えられない壁ぐらいの差があるので。カメラ本体のグレードを下げるぐらいならレンズを中古で買うとかキットレンズにするとかして予算を調整してしまった方が良いんじゃないかと思います。僕はX-E4ではAF性能を気にしないフリが出来ませんでした。

 

【X-S20の気に入った点】
全てにおいて良い意味で平均点以上の機能と性能を搭載してるミラーレスカメラ。AFも第5世代なので鳥の飛翔撮影も急なカワセミの飛び出しとかじゃなければ普通にAFで追いながらの撮影もできます。鳥の飛翔が撮れるので基本何でも撮れるカメラだと思います。それにイヤホンジャックとかも付いてるのでライブハウスなんかでも動画撮影後の音確認もその場で出来るのは便利。何にでもという意味ではX-T5より使えると思う。


【X-S20の気になった点】
やっぱり外観。プラスチック感が強くあまりモノとしてのカッコ良さは感じない(ただX-T5と比べてしまってるので余計そう感じてるのもあるかも)。所有欲を満たしてくれるかどうかは長く愛用する上でとても大事だと思うので、そこを何にでも使える便利カメラという部分で割り切れるかどうか。例えば僕の場合だったらトラベルカメラとしてX-S20を使うのなら何でもできる部分とボディの小ささは案外所有欲を満たしてくれるかもしれません。


【他メーカーとの比較】
価格含めるとCanon EOS R7なのかな?鳥の飛翔とか動体撮影に死力しないなら、細かい部分は抜きに僕ならX-S20を選ぶと思う(そもそもフジの色が好きなので)。X-T5より更に重いカメラでトラベル用途とか気軽に持ち出すとかは少しキツイ。動体命ならR7だろうけど。


【海外では】
まータイと言うことになってしまうけどX-S20は売れると思います。X-T5がボディ単体で64,990バーツ。そしてX-S20は45,990バーツ。5万バーツを切った価格はタイの感覚ではなかなか良い値段付けだと思う。安いという意味じゃなく、この価格なら最新のカメラを本気買いしようと考えるタイの人多いんじゃないかな。ちなみにタイでは日本のようにポイントで安く買えるとかそういうのはありません。定価が売値です。


という感じです。決して安くないけど、そもそもカメラ自体がどれも安くないので。そこで迷う時は中古。それ以外は一番気になったカメラを買ってしまうのが結局は幸せへの一番の近道なんじゃないかなと僕は思いました。ただフジフイルムはこれで価格的にも最初の一台みたいな気軽に買えるカメラは無くなってしまいましたね。アップルみたいになりたいのかな?