
「キヤノンで野鳥撮影」
普段タイで、富士フイルムX-T5にTamron 150-500mm f5-6.7の超望遠ズームを付けて野鳥撮影をしていますが、キヤノンのEOS R6 Mark IIIと200-800mm f6.3-9をレンタルして野鳥撮影に行ってきました。

レンタルしたのは、2025年11月に発売されたばかりのキヤノンのミドルクラス・フルサイズ機「EOS R6シリーズ」の最新機種、EOS R6 Mark IIから約3250万画素に画素数アップしたR6 Mark IIIと、望遠端800mmまである200-800mmの超望遠ズームレンズ。
野鳥撮影、特にカワセミなどの飛翔撮影を目的に、野鳥撮影専用機としてX-T5から新しいカメラへの買い替えを検討していて、第一候補はEOS R6 Mark III + 200-800mm。もう一つが、部分積層センサーを搭載したSony α7 V + 200-600mm。基本的には部分積層センサーに興味があるけど、R6 Mark IIIは部分積層ではないものの、電子シャッターの幕速(読み出し速度)がα7 VやZ6IIIとほほ同等スピードで速いと言われている点と、キヤノンのAF性能にも興味があります。色味についても、SNSなどで作例を見る限りは嫌いではありません(使うまでの印象としては)。そして、何より200-800mmという超望遠域のレンズ。この組み合わせなら、自分の予算でも現実的に手が出せるなと。
ソニーについては、以前α7CIIと200-600mmをレンタルしたことがあり(α7Cの記事はこちら)、まだタイではα7 Vの貸し出しが無かったこともあって、今回はEOS R6 Mark III + 200-800mmをレンタルショップで借りてきました。


200-800mmは望遠端まで伸ばした状態だと、確かにかなり長い。ただ、ズームを収納した状態だと、僕の使ってるタムロン150-500mmと並べても、そこまでの長さは感じません。R6 Mark IIIのカメラ本体も、APS-C機のX-T5と比べても、フルサイズ機と考えるとそこまで大きくない印象。僕自身が野鳥撮影用と割り切ってるからというも、もちろんあるとは思う。普段はX-T5でもカメラが大きくて街行く時なんかは、ほぼ持ち出さないので(最近はSonyのコンデジZV-1ばかり)。
ちなみに、撮影はすべて電子シャッターで行ない、200-800mmもできるだけ望遠端800mmを使っての撮影。逆に言えば、その条件でしっくりこなければ、僕の中ではキヤノン機自体が候補から外れます。仮にR5 Mark IIやR1にロクヨンなら話は別だとしても、僕の予算ではそこは手が出せないので、、
ということで、以前Sony α7C IIでも試した「バンプー保養地」と、後日カワセミなんかも撮影して試してきました。




























いつもよりバンプー保養地の野鳥の数が少なかったけど、プリ連射だったり、AF性能を一通り試すぐらいには撮影することができました。AF、良いですね!ただ、写りは想像してたより「...」という感じ。200-800mmが理由なのかもしれないけど、ここは素直にそう感じました。
撮影はすべてC-RAWデータで、電子シャッター、サーボAF、プリ連射もON。AFエリアはフレキシブルゾーンだったり、領域拡大AFだったりを使い分けて、被写体検出は動物優先をON(一応OFFも試した)。キヤノンは「鳥」だけで独立してなくて、動物優先の中に鳥が含まれてるんですね。
で、ここからは別の日に撮影したカワセミなんかの写真も交えた僕の感想です...。
【AFについて】



一番大事なAF性能。確かにキヤノン機のAF性能は良かった。特に横切る鳥にはめっぽう強いなと感じます。レンズさえ鳥の方に向いていれば、あとは勝手にAFが飛んでる鳥に合わせてくれるような感覚。前方に向かってくるシーンでも100%ではないけど、かなりの頻度で合わせてくれます。前方シーンは僕の使ってるX-T5のAFが最も苦手とするシーンの一つです。






ただ、ちょっと想像してたのと違ったのは、枝被りとダイブシーン(カワセミが水面に顔を出す瞬間)でのAFがあまり良くない、、特に枝被りは、被るというより、ちょっとした手前の枝にもAFが持っていかれてしまう感じで。カワセミが枝の中間あたりに留まっている時には、盛んにAFが合わなくなります。

ここら辺は、キヤノン機ならではのコツがあるんだろうけど。僕の使ってるX-T5の方が枝被りでのAFの追従性能は強い感じがするかな。結局、レンタル中にはR6 mark IIIで水面の浮上シーンにAFが食いついてくれなくて、試せる回数が少なかったのもあるけど一度もダイブシーンを捉え切ることができませんでした。。
【電子シャッター・プリ連射について】



今回、EOS R6 Mark IIIをレンタルした理由の一つが、電子シャッターの幕速が速いことと、秒40コマの連射ができること。僕のX-T5にも秒20コマの電子シャッターがあって、RAWでのプリ撮影もできるけど、まぁX-T5のシャッターの歪みは酷い。なので、いつもはメカシャッターで撮影をして、ほとんど電子シャッターは使ったことがありません。
R6 Mark IIIの電子シャッターは、部分積層センサーのa7 VやZ6IIIとほぼ同じ読み出し速度が出るということで。つまり「R6 Mark IIIで問題無ければ、a7 Vなんかの部分積層センサーのカメラも問題ないだろう」という腹積もりだったわけですが。
撮ってわかった・・・ローリングシャッター歪みはけっこう出る。。


この記事にアップした写真はすべて電子シャッターで撮影してるので、もちろん歪みが気にならないシーンもあったけど。でも、気になるシーンも撮っていて普通にあるなと感じました。鳥の大きさや飛ぶスピード、撮影場所やレンズの振り方にもよるとは思うけど。感覚的には、今まで野鳥の飛翔撮影では使い物にならなかったX-T5あたりの電子シャッターから、「状況によっては使うことのできる電子シャッター」に変わったという、立ち位置ぐらいなのかもしれない。
正直、ここにアップしてる写真でも所どころ野鳥の頭の形が少し絶壁でいびつだったり、羽の細部にジャギーみたいなのが出たりと、気になる部分もあります。これ以上を求めるなら、もう積層型センサーを搭載したカメラを選ぶしかない、ということなんだとは思うけど..
それでも、キヤノンのAFが追従しながらの秒40コマの「タタタタタタタタ・・」と、永遠に続く連射性能は、ユリカモメなんかだと追従が途中で外れることがないので、撮っていても気持ちがいい。秒20コマ、30コマでも良いけど、普秒15コマで撮影している僕にとっては、20コマは差ほど変わらないけど、秒40コマはかなり違った。
<3250万画素について>


前機種のEOS R6 Mark IIの2420万画素から、約3250万画素にアップしたR6 Mark III。普段4020万画素のX-T5を使っているので、正直そこまで画素数アップが実感として沸かなかったけど、普通に写真を大きくトリミングできると思う。ただ2450万画素のNikon Z6IIIも同じ日に使わせてもらって、家に帰ってデータ見てて思ったのは、2450万画素でもまぁトリミングはできるなと。それでも「数字の魔力」は強くて、2450万画素と3250万画素のどっちか好きなカメラを選んで良いよって言われたら、当然僕は3250万画素のカメラを選ぶと思う。
変な言い方だけど、2420万画素と4500万画素とか5000万画素なら値段含めて諦めつくけど、ちょっと値段足したら3250万画素に届くなら、ここは選択肢として考えてしまう。
<描写力と色表現について>


これはもしかしたらR6 Mark IIIと言うより、200-800mmの暗いレンズの問題かもしれないけど、写真の線が太くて、色もけっこうべったりと重たい印象だなと、、なんか思ってたのと違う。。フルサイズらしい良い写りをしてくれる部分もあるけど、全体的に「テリ」みたいなのがあって、僕はそのテリ感があまり好きじゃなく、Lightroomを使っての色編集でも、色の調整というよりは、テリとべったりした色味を少しでも抑える作業をする感じで、けっこうRAWデータをいじるのに手こずりました。
あとC-RAWは、対応してるビューワーソフトが手元になくて(ネットでアプリも探せなかった)、フォルダーの横のプレビュー画面で一枚一枚見ながらの確認作業。写真編集もだけど、写真を選ぶのもけっこう大変でした。フジはもちろん、ソニーでもニコンでもRAWデータは普通にプレビューできるので、この点は、かなり不便。
【EOS R6 Mark IIIの操作感について】


カメラボディは大きくはないけど、小さくもないという感じ。ただ、非常に握りやすい。200-800mmの超望遠ズームを付けても軽いわけじゃないんだけど、バランスが良いので僕は片手で持てました。マルチコントローラーとサブ電子ダイヤルは、操作がけっこう特殊で慣れが必要な感じだけど、画面のタッチ操作はしやすくて、何よりボディ全体の造りがとても良い。
デザインはそこまで好みじゃないんだけど、モノとしての造りは圧倒的にフジのカメラよりも上だなと僕は感じましたよ...。
【200-800mm f6.3-9について】


たぶん、この200-800mmの超望遠ズームレンズを野鳥撮影で使いたい人みんなが期待してることは、フルサイズで800mmという焦点距離。僕自身がまさにそれを期待してレンタルしたわけですが、800mmでの開放F9はやっぱり暗い。。
特に朝方は、キヤノン機のマシンパワーが力ずくで補ってくれている感じで、F値を上げた時特有の「びっちりコッテリ」した写りが常に付きまとう。600mmでF8(700mmからF9)、400mmではF6.3にはなってくれるけど、ズームを縮めて明るいF値でみたいな逃げどころがなくて、常に現実より暗い世界をファインダーで覗いてるような感覚は、撮っててちょっとつまらない気持ちに僕はなってしまいました...。
野鳥撮影は撮る事も大事だけど、目の前の野鳥や情景を、ファインダー越しに綺麗な世界で覗いていたい。僕の用途に合ってないわけじゃないんだと思うけど、このレンズは例え暗かろうが絶対に超望遠端の800mmという焦点距離が必要で、「見ること」より「撮ること」に全振りな人に向いてるレンズかのかもしれない。ちなみに、RF100-500mm f4.5-7.1は考えてません。
それと、この200-800mmのレンズにはフォーカスリミッターが付いて無いけど、リミッター無しでもAFの合焦スピードは速かったです。そこはさすがキヤノン。レンズフードはびっくりするほどちゃちいけど。
【まとめ】
ということで、キヤノンのEOS R6 Mark IIIと200-800mmの超望遠ズームレンズをレンタルして野鳥撮影してきました。僕自身、本気で野鳥撮影専用のカメラを探していて、当然予算の関係はあるけど、この事に関してはカメラメーカーでの、えり好みはほとんど無くて、とことん自分の感情に素直に、本音で言わせてもらうと・・・キヤノンのカメラは自分には合わない。そして200-800mm f6.3-9のレンズも自分には合わない。もう、これに尽きる。
僕の周りでもキヤノンのカメラで良い写真を撮ってる人もいるし、あくまで僕にはだけど。僕の「色の好み」「編集方法」「撮影スタイル」、そして自分自身が納得できる僕の「野鳥撮影」には、合わなかったんだと思う。それと、R6 Mark IIIで撮っていてローリングシャッター歪みはやっぱり気にはなったので、部分積層センサーのカメラを選んだとしても、おそらく僕は同じように気になるんじゃないかと思う。
電子シャッターで不満なく連射して撮りたいなら、僕はもう積層センサーを搭載したフラグシップ機のカメラを買うしかないじゃないかと,,, 中古で安くα9とか、いっそZ8とか?!それともF4の単焦点を求めてOM-1に300mm f4とか...?
野鳥撮影のカメラ選びって、金に糸目つけられないとほんと選ぶのが難しい。たぶん悪いのは、僕をこんなに悩ますフジのAF性能なんだと思っております...
▼(アマゾン)Canon EOS R6 Mark III
「キヤノンEOS R6 Mark IIIで野鳥撮影してみました。」でした。
▼Sony a7CIIに200-600mmで撮影はこちら
▼僕の使ってるX-T5に150-500mmの撮影はこちら
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